2020年12月26日にフラプシーとカゴで養成中のマガキ稚貝の測定を行った時の動画です。フラプシーへの稚貝収容状況や取り出しや収容方の法がわかると思います。早送りで見苦しいのはご容赦ください。
一つのコンテナ内で稚貝が積み重なると,各層の稚貝間で餌の供給が不均一になるため,成長のバラツキが大きくなる可能性が高くなります。これを解消するためには頻繁な撹拌が必要になってきます。
一方,多段式のコンテナで稚貝の重なりを抑制すると,同一コンテナでの稚貝の重なりが少なくなるので,同一コンテナ内での成長のバラツキを小さくすることができます。ただし,上下のコンテナ間で成長差が生じるため,時々コンテナの上下入れ替えを行う必要があります。
一つ前の試作機に比べ,コンテナの取り出しや再設置が一人で簡単にできるようになりました。
2020年の夏と冬に実施した,バスケットとフラプシーの成長比較試験の結果を示します。
まずは,夏の試験です。収容個数はおおよその底面積比からバスケット区を1/3に設定しました。試験開始以降,途中の測定時以外は攪拌などの操作は行っていません。


平均個体重量はフラプシー区が高い結果になりました。サイズ分布で見ると,バスケット区のサイズのバラツキに比べてフラプシー区のバラツキが小さいことがわかります。次は冬の試験です。


冬は全体的に成長が遅く,平均個体重量では顕著な差はみとめられませんでした。しかし,サイズ分布は両区で大きく異なりました。
バスケット区では一部の個体だけが成長するのに対して,フラプシー区では各個体が均一に成長する傾向があることがわかります。
ただし,バスケット区においても頻繁に攪拌すれば,バラツキを小さくすることが可能です。江田島湾は非常に穏やかな海域ですが,養殖場所によっては潮流や波浪によって自然に攪拌されることが容易に想像できます。今回の結果はあくまでもフラプシーの成長特性を示した結果としてお考えください。
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